英語の幼児教育の必要性について専門家でも意見が分かれているので、親として困っていらっしゃいませんか。
むかし苦い経験をもつ私の意見は「英語の幼児教育は必要!」です。それは幼児期こそ言語をマスターする「臨界期」、つまり絶好のチャンスだからですね。
ただし条件付きです。でなければ全く効果がないか、最悪は真逆の悲惨な結果になり注意が必要です。
もしお子様に英語の幼児教育をさせようとお考えなら、ぜひ下記の3点にご注意いただきたいです。
- 親の覚悟と努力が必要
- 先生の「質」はどうか
- 教材は楽しいか
将来は英語でのコミュニケーションは当たり前の世界。逆に英語が苦手なら、行動や職業などでチャンスの幅を狭めるかもしれません。
学校教育も現状のままなら当てになりません。成人して留学や駐在、独学などですごく上達する人は確かにいます。世界で特訓したスポーツ選手の多くも流暢に外国語を操りますね。でも、彼らはあえて厳しい環境に身を置いて努力した、ほんの一部の人たちなんですね。全員流暢ではありません。
でも、あなたのお子様が臨界期(幼児期~小学低学年)のうちに、正しい方法で英語に接するなら、ほとんどの子供は、成人まえからバイリンガルのレベルを自然に身につけられる筈です。
もしこの記事にご興味がありましたら、ぜひ読み進めていって下さいね。
それでは、まずは親の覚悟と努力について述べさせてください。
1.親の覚悟と努力が必要
1-1.英語耳を手に入れるなら幼児期がチャンス!
お子様の英語力をペラペラにしたい場合、あなたは具体的にどのレベルを期待しますか。
a) 内緒話まで聞き取れるバイリンガルレベル?
b) ビジネスやプライベートで世界の人々と十分コミュニケーションができるレベル?
c) 学校で苦労せずに英語の授業についていけるレベル (TOEICや英検も含む)?
もし b) や c) なら、幼児からででなく成人してからでも本人の努力次第で十分いけそうですね。
特に b)の場合、海外留学や海外赴任、スポーツ選手の海外特訓や移籍などから、追い込まれた環境で生き残る手段として、外国語を皆が真剣になってマスターするのでしょう。でもそれは一部の頑張る人達の話ですね。
もし a) を望むならば、どのお子様にとっても今が唯一のチャンス!といえます。
内緒話でも聞きとれるレベルの英語耳を得られるのは0歳~9歳頃までの言語の「臨界期」、つまり最適な時期だからです (マサチューセッツ工科大学 スティーブン・ピンカー教授)。
また諸説あるものの、「L」と「R」が識別できるのは生後10か月~1歳くらいまでで、早く始めればよいという研究もあるようです (ワシントン大学学習科学研究所)。
もしお子様が臨界期なら、英語スクールとご家庭の両方で英語のDVDや YouTube、CDなどを意識的にたくさん聞かせることが大切ですね。
1-2.家では親が一緒に参加する覚悟で!
幼児期に英語スクールだけで安心し、家ではお子様を英語から放置状態では全く効果がありません。
息子は3歳でアメリカから帰国したときは、日本語より英語 (NYの現地幼稚園)がスムーズにでるバイリンガル状態(あくまでも幼児レベル)でした。帰国後に週一の英語スクールに通わせ、家ではほとんど何もしなかったら、1年後には英語をほぼ全て忘れていました。
英語スクールの同じクラスに7~8名いましたが、一人の女児だけ発音も会話もなぜかみるみる上達し、1年くらいで上級クラスに編入。残った幼児はみな一年前とたいして変わらず、翌年も同じレベルのコース。息子の場合も惰性で続けましたが、途中で効果なしと判断し1年半くらいでやめました。
では、どうすればよかったのか。
あとで知ったのですが、小学校をあがるくらいまでは、英語スクール以外に家庭でも毎日1~2時間くらい英語を流し、また親が興味をもって一緒に学習、つまり一緒に英語のうたを歌ったりダンスをしたりして積極的に参加してあげる必要があったのです。
なお親の英語レベルは全く関係なく、子供と一緒に英語を楽しむ姿勢だけあれば効果があるようです。
上記の一人だけ上達した女児は英語のレッスンがとても楽しそうでした。確かめていませんが、状況からみて、家でもかなり英語に触れていたと想像できます。毎回付き添っていた優しそうなお父さんは、待合室ではいつも英語の資料を読んでおられ、娘さんの英語に対しても、とても熱心そうでしたから。
家庭でも楽しい英語の環境を毎日つくるのはとても大変です。でも、これが親の覚悟と努力ですね。
1-3.家計と月謝!
もし近くにインターナショナルプリスクールがあれば、そこに通わせましょう。って、現実には年間100万とかの学費を考えると、たとえ一部補助金がでても家計面からまだまだ無理かもしれません。
これは親の覚悟や努力の問題とは違いますよね。
また仮にプリスクールにはいっても、その後は日本の義務教育として一般の小学校に入ってしまえば、それまで培った英語力はすぐに忘れてしまうリスクもあるようです。
この際、家計がゆるす範囲の「英語スクール+家庭で一緒に勉強」の方向で努力する方が現実的ですね。ご家庭に合ったベストなやり方を検討して決めましょう。
2.先生の質 スクールの姿勢
2-1.ネイティブというだけで採用?
幼児期は言語学習の「臨界期」という大切な時間です。スクール選びは、できるスクールの姿勢と先生の質をチェックして決めた方がいいですね。
- スクールではどんなカリキュラムで英語を教える?
- ネイティブの先生は経験者?
1.のカリキュラムですが、親として今回はどんな授業で、何か課題があったかなかったか分かれば嬉しいですね。そうすれば家庭でもフォローできます。
スクールを選ぶとき、じっくりカリキュラムを質問してきくといいですね。すると、たとえばフォニックスやサイトワーズを重視しているとか、TPR(動作や言葉で反応する方法)やモンテッソーリ教育がどうのこうのなど言うかもしれません。
いずれにせよ子供にとっては、英語を楽しく感じられそうなカリキュラムならOKですね。クリアーな方法など何もなさそうなら要注意スクールかもしれません。
2.の先生の質ですが、資格の有無よりも、子供の扱いが上手で、子供に対する好き嫌いがない先生がいいですね。子供が英語を好きになるからです。
ただネイティブというだけで採用されたような、子供の扱いが雑で、好き嫌いがはげしい先生もいます。これで子供が英語嫌いにでもなれば、その後の長い学校生活において悲惨ですね。
ぜひスクール選びにはご注意を!
2-2.子供のストレスを見抜く!
英語の幼児教育のポイントは、最低でも「英語は楽しい」ことを幼児に沁みこませることですね。
先ずは先生です。
幼児の扱いが苦手か雑だったり、幼児の好き嫌いをするようなタイプの先生なら要注意。相手にされない側の子供は、英語に興味がなくなるだけでなく、英語を嫌うようになる可能性があるからです。
次は親御さんですね。
英語あそびよりも、昆虫や動物、積み木遊びをもっとやりたい子がいます。親の英語熱が強すぎて、むりやり英語あそびをやらせていると、知らないうちにストレスを溜めさせ、一生英語嫌いにさせることもあるようです。
幼児期に英語そのものが性格的に合わない子供に対し、絶対にストレスがたまらない様に気をつけ、将来のため英語嫌いにさせない様に気をつける必要があります。
どうしても英語が嫌いになりそうなら、しばらく英語から離してみて、また英語に興味をもちだしたら始めるようにすべきですね。それまでは「じっと待つ」ことが良いようです。
ただし親として英語が嫌いな理由をちゃんと聞いて、次のタイミング(英語再開)に備えましょう。
例えば、英語より○○をやりたい、先生やおともだちが嫌い、内容がむずかしくて意味わからず辛い、そもそもレッスンがつまらない…などなどです。原因を理解しておけば今後の対策を講じることもできますね。
3.教材
3-1.スクールや家庭での教材は楽しそうか?
先ず、英語スクールの教材です。カリキュラムと連動しているので、スクール選びの際は教材もよくチェックしましょう。内容が充実してそうとか、テキストやDVDカバーがきれいとかも大切ですが、一番は楽しそうな内容であることが必須ですね。
次は、家庭であなたがお子様と一緒に使う教材です。各企業は、0歳の乳児用、幼児~小学低学年用、など成長にそった教材を、飽きがこないよう工夫してたくさん上市しています。
その中からお子様にもあなたも毎日無理なく楽しめそうな教材(絵本やDVDその他)をぜひ見つけてください。
例えば英語が苦手な親に対しても、教材がうまく導いて、子供に英語で質問して答えさせたり、単語の発音を一緒に口ずさんだりできるものがいいです。また一緒に英語のうたを歌ったりダンスをしたりと、なるべく飽きない工夫があるものを選びましょう。
3-2.子供の成長にあった教材
幼児ごとに成長はぜんぜん違いますね。同じ3歳児でも、例えばある近所の女の子は YOASOBIのうたを一番だけでもフルに歌えたり、5歳児の男の子は仮面ライダーリバイスの英語混じりの主題歌を途中まで歌えたり(もちろん完璧な発音ではないですが)と、成長がバラバラです。
教材でもそれぞれの幼児の成長に合ったものがいいですね。よく年齢ごとに教材が設定されていますが、こどもの成長とキャラクターなどの好みはそれぞれ違います。
もし成長が若干遅れ気味なら、あえてスピードを遅らせて前段階の教材を(親の見栄や過度な期待なしで)選び、お子様が英語を楽しめることを第一に教材を選びましょう。
いま成長が遅れ気味で心配でも、だいたいは小学校に上がれば皆同じレベルになっています。ムリしていま難しい英語の教材をあたえ、お子さんがストレスで英語嫌いになれば元も子もなくなりますからね。
以上、ぜひあなたご自身も楽しみながら、一生に一度のお子様の「臨界期」をうまく乗りきってください。
4.まとめ
今回は以上です。
ここまで読んでいただき有難うございました。
それでは、また!
コメント